研究実績の概要 |
複素空間型内の実超曲面の部分多様体としての構造と,自然に導入される概接触構造に注目し,Ricci starテンソルと呼ばれる幾何学的不変量についての考察を行った.その結果,Ricci star テンソルが平坦になる場合について,完全に分類することができた.このような実超曲面が複素射影空間内には存在しないことを示し,また,複素双曲空間内では,ある半径を持つ測地球に限ることを示した.また,佐賀大学の山下勝文氏と共同で複素空間型内のA型と呼ばれる実超曲面について研究を進め,新たな特徴付けを行った.以下の研究会を主催し,計算代数の最近の成果についての情報収集と微分幾何学への応用について議論を行った. 1. 2014年9月24日, 数学ソフトウェアとフリードキュメント/19, 広島大学 2. 2015年3月20日, 数学ソフトウェアとフリードキュメント/20, 明治大学 「数学ソフトウェアとフリードキュメント」については,様々な分野の研究者が集い交流を行う貴重な機会となっている.2015年3月には,幾何学,トポロジー,計算機代数,計算機科学等の複数の専門家の協力を得て,数学に関連するオープンソースソフトウェアを収集したコンピュータ環境MathLibre 2015を開発,公開を行った.
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