2015年9月12日に「数学ソフトウェアとフリードキュメント/21」(於 京都産業大学),2016年3月15日に「数学ソフトウェアとフリードキュメント/22」(於 筑波大学)を主催し,計算代数の最近の成果についての情報収集と微分幾何学への応用について議論を行った.レコメンデーションシステム,人工知能グランド・チャレンジ「ロボットは東大にはいれるか」に関する専門家を招き,講演が行われた.この研究会を通して,計算機代数および統計学の応用面について,新たな見識を得ることができた.年に2回,継続して開催されているこの研究会は,様々な分野の研究者が集い交流を行う貴重な機会となっている. 部分多様体の研究については,複素空間型内の Ricci star テンソルが平行な実超曲面についての分類に取り組んでいる.この研究成果については,2015年10月25日から31日にかけて韓国大田のNIMSにおいて開催された国際会議 "The 19th International Workshop on Hermitian-Grassmannian Submanifolds and Its Applications" において講演を行った.また,高麗大学校を訪問し,計算機代数の幾何学への応用について議論を行った. 2016年3月には,幾何学,計算機代数,計算機科学等の複数の専門家の協力を得て,数学に関連するオープンソースソフトウェアを収集したコンピュータ環境 MathLibre 2016 を開発,公開した.配布を通して,新たな専門家と研究交流を行うことによって,今後の研究の進展が期待される.
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