BCS理論は、超伝導現象の量子力学的理論として確立し、大きな成功を収めている。このBCS理論の基盤となるものがBCSギャップ方程式である。このBCSギャップ方程式の解について、Banachの不動点定理を応用して十分小さな温度に対して、解が温度と波数ベクトルの両方の関数として連続であることを示した。次に、Schauderの不動点定理を応用して、転移温度の半分程度の温度に至るまで解が両方の連続関数であることを示して、上の制限を撤廃した。さらに、解が温度についてリプシッツ連続であり、また、温度について単調減少することをも証明した。
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