研究課題/領域番号 |
24540113
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
齋藤 三郎 群馬大学, その他部局等, 名誉教授 (10110397)
|
研究分担者 |
松浦 勉 群馬大学, 大学院理工学府, 准教授 (80181692)
渡辺 秀司 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (90222405)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 再生核 / 離散化法 / ゼロ除算 / 初値問題 / 偏微分方程式 / 数値解法 / 積分変換 / チコノフ正則化法 |
研究実績の概要 |
チコノフ正則化法と再生核の理論の応用の論文を書いているとき、偶然にゼロ除算、すなわち、ゼロで割る問題について驚嘆すべき結果、すなわち、分数、割り算の定義を自然に拡張すると、ゼロで割ればゼロであるという結果が得られた。これは突然現れた新らしい結果で、相当な研究者と国際的に研究交流を行い、成果もきちんと出版して置くべきだと考えて、2篇の論文を関係者達と出版した。複素解析や物理学、相当な分野に大きな影響が出てくるものと考えている。 再生核の理論の大きな応用として、偏微分微分方程式における初期値問題への応用が、積分変換、特殊関数論、固有値関数らの間に存在することを発見して、基本的な論文を書き、出版を始めているが、それらの基本的な理論で、再生核空間の要素を初期値関数とする枠組みが 一般に関係するヒルベルト空間の要素に対して成り立つとの予想を懐いていたが、澤野嘉宏氏の寄与によって予想が美しい形で、一般的に成り立つことが分かった。既に3篇の論文原稿を書いて、一部は投稿もし、また国際会議での発表も予定している。それらの新らしい結果から、再生核とは何かという、本質的な問題を深め、再生核、再生核ヒルベルト空間、超関数デルターの一般的な概念を得て、可分な関数からなるヒルベルト空間は、一般的な新らしい意味での、再生核ヒルベルト空間と見なせるという、新らしい本質的な知見が得られた。 研究期間全体では、いろいろな離散化法をアヴェイロ離散化法として体系付け大著の論文を出版、さらに、特異積分方程式やconvolution方程式, convolution不等式など、広範に応用の成果を挙げて論文を出版した。 総合的な著書計画は、400ページを超える完成版で出版社と交渉しているが、審査期間が永く、未だ出版確定には至っていない。審査期間が既に2年近くなるが、理論そのもの発展も有って、時間がかかっている。
|