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2012 年度 実施状況報告書

直交関数展開の調和解析

研究課題

研究課題/領域番号 24540167
研究機関金沢大学

研究代表者

勘甚 裕一  金沢大学, 機械工学系, 教授 (50091674)

研究分担者 佐藤 秀一  金沢大学, 学校教育系, 准教授 (20162430)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード直交多項式展開 / ハーディの不等式 / フーリエマルチプライヤの制限
研究概要

本年度に実施した研究は,交付申請書に記載した研究目的の一つである,一般メーラー変換に対するハーディの不等式を得ることである.研究の動機となる定理は,ハーディ空間に属する関数のフーリエ係数はそのn番目の係数の絶対値をnで除したものの総和が収束するというものである.この定理はフーリエ変換においても成り立つ.このフーリエ変換に対して成り立つ形の定理を一般メーラー変換に関して考察したものである.一般メーラー変換はヤコビ変換の特別な場合の変換であるが,有限中心の半単純非コンパクトリー群上の解析と関連して興味ある変換である.フーリエ変換の場合には,その変換と逆変換は本質的に同じものであるが,メーラー変換に対しては,変換とその逆変換は相当に違った形をしている.我々は,まだいくつかの小さな詰めるべき場合を残してはいるが,その変換と逆変換の両方に関してハーディの不等式を考察し,それらを得ることに成功した.その結果は,興味深いもので,正変換の方はフーリエ変換に類似であり,逆変化の方はハンケル変換に類似なものであった.また,交付申請書に記載した研究目的の他の一つである,ハンケル変換からヤコビ多項式展開への移転定理を得ることの研究途中で得られた手法が,フーリエマルチプライヤの整数への制限に関する研究に応用できることに気づき,それに関する結果を得た.つまり,フーリエ変換に関するマルチプライヤの整数への制限が,ある条件を持つ重みに関する円周群上のローレンツ空間のマルチプライヤになるというものである.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究の目的のうち,一般メーラー変換に関するハーディの不等式は概ね満足のできる形で得ることができた.また,他のもう一つ研究目的から得られた手法を応用して,フーリエマルチプライヤの整数への制限に関する成果を得たので,おおむね順調に進展していると評価した.

今後の研究の推進方策

一般メーラー変換に関するハーディの不等式を得ることの他に3つの研究目的を設けている.そのうちのハンケル変換からヤコビ多項式展開への移転定理を得ることの研究で開発した手法で,フーリエマルチプライヤの整数への制限に関して成果を得たので,これを続けて本来の研究目的に力をそそぎ,解決の糸口を掴みたい.

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] A note on the restriction of Fourier multipliers from weighted Lp spaces to Lorentz spaces2013

    • 著者名/発表者名
      Yuichi Kanjin, Ayako Kanno and Enji Sato
    • 雑誌名

      山形大学紀要(自然科学)

      巻: 17 ページ: 17-26

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hardy-type inequalities for the generalized Mehler transform2013

    • 著者名/発表者名
      Yuichi Kanjin and Kunio Sato
    • 雑誌名

      山形大学紀要(自然科学)

      巻: 17 ページ: 1-16

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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