研究概要 |
この研究の目的は (a)漸近展開の理論を伊藤型確率微分方程式(SDE)の場合に拡張すること (b)ソボレフ空間上の漸近展開の種々の例を構成すること (c)漸近展開の数理ファイナンスおよび神経回路モデルへの応用を得ること である。 目的(a),(b)については、ファイナンス理論に関連した漸近展開の例を得て、次の論文を作成した:M. Hayashi and Y. Ishikawa, Composition with distributions of Wiener-Poisson variables and its asymptotic expansion, Mathematiche Nachrichten 285 (2012), 619--658. この結果はマリアバン解析についての結果をまとめた著作:Stochastic calculus of variations of jump processes, Walter de Gruyter (2013)に収録された。また、国際学会7th International conference on Levy processes:Theory and applications, 2013/07,において報告した。目的(b), (c)については、連携研究者である山野辺博士と打ち合わせを行い、神経回路の数学モデルを確率解析を使って解析し、論文原稿を作成した。また、国際研究集会Asymptotic statistics and related topics : Theories and methodologies, 2013/09, において報告した。
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