研究成果の概要 |
二つの閉部分群G, H を考える. ただしHはGの閉部分群とする. 楕円型偏微分方程式が領域と方程式の非線形項がG作用のもとで不変であると仮定する. 非線形項の係数関数が, 領域内部よりも境界近傍で密度が大きい場合を考察する. このとき, Gの軌道とHの軌道が異なるとき, H不変な最小エネルギー解はG不変でないことを証明した. ここで最小エネルギー解とは, レイリー商が最小となる解のことである. 従って, 時間発展の方程式において最も安定した定常解となる. この結果様々な対称領域に対して, ある程度の対称性を持つが強い対称性を持たない正値解の存在が示された.
|