研究課題/領域番号 |
24540194
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
古谷 康雄 東海大学, 沼津教養教育センター, 教授 (70234903)
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研究分担者 |
澤野 嘉宏 首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (40532635)
松山 登喜夫 中央大学, 理工学部, 教授 (70249712)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 特異積分 / ハーディー空間 / Morrey空間 / Herz空間 |
研究概要 |
多重線形分数冪作用素の Lp × Lq --> Lr タイプの評価においてp=1, p=∞ の場合の端点における弱い形の有界性は良く知られていたが,実はある範囲の指数の場合は強いタイプの有界性が成り立つことを示すことができた. Morrey空間、Herz空間 などの空間を含む Bσ空間と我々が名づけた空間の性質を調べ,その上での特異積分など様々な作用素の有界性を示した.研究分担者の澤野嘉宏,茨城大学の中井英一,日本大学の松岡勝男氏らとの共同研究である. 重みつきMorrey空間における分数冪作用素に関する以前の我々の結果を改良する形の不等式を得た.これは Muckenhoupt-Wheeden の不等式, Adams の不等式の両方を含む形の不等式である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
多重線形分数冪作用素の端点における強有界性定理を得たことは大きな進展であった. Bσ空間に関する基礎研究も順調に進んでいる.重みつきMorrey空間に関しても結果が得られたが,本質的に難しい点が残っており,そこに切り込んでいきたい.
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今後の研究の推進方策 |
多重線形分数冪作用素には我々が今回有界性を証明した,いわゆるKenig-Stein型とは別に,Lacey-Thiele 型と呼ばれるものもあり,今回の結果をふまえて,評価が難しいといわれているそちらの作用素の有界性も考える. Bσ空間に関する基礎研究が順調に進んで来ているので応用面にも研究の幅を広げていきたい. Morrey空間と重みの関係について研究を進める.
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次年度の研究費の使用計画 |
以下の研究集会の代表者,分担者,参加者の旅費にあてる(70万円).実解析学シンポジウム(岡山大学)10月,実函数論,関数解析学合同シンポジウム(青山学院大学)9月,調和解析セミナー(日本女子大学)12月.秋の学会(愛媛大学) 研究集会の報告集の印刷代金(15万円). 書籍購入代金(15万円)
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