研究課題/領域番号 |
24540202
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
町原 秀二 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (20346373)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 再配分関数 / シュレディンガー方程式 / Chern-Simons-Dirac方程式 |
研究概要 |
小川卓克氏との共同研究で空間1次元Chern-Simons-Dirac方程式のルベーグ空間における時間大域解を示した。特にルベーグのL1空間はこの問題の臨界空間となり、時間局所解を時間大域的に延長する過程において問題を含んでいた。これを方程式の解が時刻が経過しても空間の1点に集中することはないことを示しこの困難を克服した。 小澤徹氏との共同研究で、再配分関数に関する幾つかの不等式を証明した。その応用としてBesov空間の枠組みで構成されるLorentz空間の補間不等式を一つ示した。 小澤徹氏、和田出秀光氏との共同研究でボール上におけるHardyの不等式を証明した。空間2次元と3次元以上での考察を行った。空間2次元が臨界となる問題である。またこれまで既存の結果の適切性を求め、本研究の優位性を示した。 小澤徹氏、権田拓弥氏との共同研究で変数係数のシュレディンガー方程式にp乗非線形項を与えた方程式の解の存在定理を示した。問題の方程式をある変換を施すと定数係数のシュレディンガー方程式に時間変数付きの非線形項を付加した方程式となる。よってこれまで標準的に使われてきたStrichartz評価を時間方向をLorentz空間にしたもので再構成した。ここでStricharz評価とは方程式の解が満たす時空間関数空間に対する評価式である。また変数係数を具体的な関数で与えたものに対しては重み付きのルベーグ空間でも解が得られることを示した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ボール上のHardyの不等式などは当初予定していなかった研究で、他の題材の研究過程で得た内容である。結果的にそのものが興味深いものになり論文として纏めてしまった。
|
今後の研究の推進方策 |
空間1次元および2次元でのChern-Simons-Dirac方程式の初期値問題の適切性を得たい。また非適切性についても同時に調査する。 Hardyの不等式の拡張を考える。
|
次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
|