研究課題/領域番号 |
24540202
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
町原 秀二 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (20346373)
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キーワード | Hardy の不等式 / Lorentz 空間 |
研究概要 |
小澤徹氏、和田出秀光氏との共同研究で Hardy の不等式の一般化に対する研究を行った。臨界指数における不等式の成立と不成立を Sobolev-Lorentz 空間のノルムを用いて評価した。ノルムの指数を成立と不成立で完全に分類した。これはタイトル Generalizations of the logarithmic Hardy inequality in critical Sobolev-Lorentz spacesとして論文に纏まり数学専門雑誌に掲載された。また同メンバーによる共同研究で臨界指数 Hardy の不等式を有界領域で考え、境界上で境界上の値を差し引くという特殊な条件下における不等式の成立を示した。これはタイトル Hardy type inequalities on balls として論文に纏まり数学専門雑誌に掲載された。また小澤徹氏との共同研究で再配分関数に対する基礎的不等式の見直し、また Lorentz 空間のノルムを基礎とした Besov 空間タイプの関数空間における補間不等式を示した。これはタイトル Some inequalities related to the Lorentz spaces として論文に纏まり数学専門雑誌に掲載された。上記三つの結果はいずれも交付申請書「研究目的」の中の一つである実解析的関数空間論の研究に該当する内容である。当分野の進展のための意義や重要性を持つ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書に記した研究目的は次の3つ:非線形波動方程式の解の存在定理の研究、波動方程式およびシュレディンガー方程式の解の制限定理の研究、実解析的関数空間論の研究。このうち最後の実解析的関数空間論の研究は十分な進展があり論文も発表できた。また一つ目の非線形波動方程式の解の存在定理の研究も Chern-Simons-Dirac 方程式における研究が纏まりつつあり、こちらもおおむね順調に進展していると言ってよい。ただし二つ目の波動方程式およびシュレディンガー方程式の解の制限定理の研究は特筆する進展はなかった。
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今後の研究の推進方策 |
交付申請書に記した研究目的の非線形波動方程式の解の存在定理の研究として、共同研究者の岡本葵氏(信州大学)と空間一次元 Chern-Simons-Dirac 方程式の取り扱いが進行中である。今後も同氏と e-mail を用いた研究連絡や旅費を用いた研究打ち合わせを頻繁に行うことにより研究を継続する。また他の方程式の解の存在定理の研究や、波動方程式およびシュレディンガー方程式の解の制限定理の研究、実解析的関数空間論の研究は個人もしくは共同研究で行う。関連論文の精査および個人的計算により研究を進める。また国内外の研究集会に積極的に参加し本研究内容に関する知見を得る。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度に繰り越しができる基金のため無理な支出は行わなかった。 翌年度の計画から変更なし
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