空間非一様な反応拡散方程式であらわされる遺伝子頻度のモデルを1次元の有界区間上,拡散係数微小の状況下で扱い,多数の遷移層をもつ定常解を構成した.この定常解は線型安定であり,このほかに定常解が存在するならば,その定常解は常に自明解0の近くに値をとる.さらに空間非一様性に関するある条件下のもとこの遷移層をもつ定常解は一意の定常解となることを証明することに成功した. さらに積分項付きの空間非一様な反応拡散方程式の研究した.上記の遺伝子モデルにパンミクシーの効果(積分項)を加えたモデル方程式を考え,定常解を構成することに成功した.
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