研究概要 |
本研究の目的は2つある:(1)多様体間の写像の conformality を測るテンソル量のノルムの積分を最小にすることにより, conformal maps に "最も近い" 写像を見つける. もっと一般に, この変分問題の停留写像 (C-stationary maps と呼ぶ) の性質を調べる. (2)上記の積分量の一部として, metrics の pullbacks のノルムの積分が現れるが, そのノルムの積分の停留写像 (symphonic maps と呼ぶ) の性質を調べる. ちなみに, metrics の pullback のトレースの積分の停留写像が harmonic maps である. 今年度は, 昨年度から引き続き, symphonic maps に関して, 以下の2つの事柄について研究を行った:(a)symphonic maps の解の構成について, harmonic maps の Smith construction の方向での解の構成について研究を行い, 結果が得られた. (b)n次元球面の部分多様体を定義域あるいは値域とする symphonic maps の安定性に関連していくつかの結果が得られた. 本研究と関連して, biharmonic maps や triharmonic maps について研究を行っている. triharmonic maps についての一般化された Chen 予想についての結果も得られた. また, Willmore 曲面は技術的観点から本研究との関係があるので, 昨年度に引き続き、今年度も 2014年2月に Willmore 曲面の研究会を山口で開いた.
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