研究課題
比較的古くから組合せ論の研究対象であったランダム平面分割は、近年、超対称ゲージ理論の低エネルギー厳密解(サイバーグ・ウィッテン幾何)、グロモフ・ウィッテン不変量、ミラー対称性などとの関連が見出され、数理物理の新たな研究対象になっている。さらに、最近、可積分系とのつながりも見出されている。ランダム平面分割における可積分構造と幾何学的構造について、既に同定されている量子トーラス対称性などを用いて、そのさらなる理解と応用を現実的に追求することが、この研究の目的である。最終年度は、5次元超対称U(N)ゲージ理論のネクラソフ分配関数、ならびにウィルソン・ループ演算子の相関関数(ネクラソフ分配関数を拡張したものに相当する)に対する外部ポテンシャルの導入による拡張したランダム平面分割を用いる導出と、ランダム平面分割の記述する無限格子の1次元戸田階層の特殊解の関係の理解を進めた。中津と浜中は非可換空間上のゲージ理論のインスタトンのADHM構成の再検討を進め、完全性を示した。高崎はランダム平面分割における量子ト-ラス対称性、シフト対称性と量子多重対数関数の関わりの理解を深め、トポロジカルバーテックス鎖を探査するブレーンの波動関数の記述に応用した. この結果を発展させて、高崎と中津は、閉じたバーテックスの場合に探査ブレーンの波動関数を求めた.
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 2件)
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