通常のモデルでは乱流起電力は大規模磁場とその微係数の線型函数で表現される.本研究では,大規模不均一流れの乱流起電力への効果を集中的に調べた.流れの非一様性は,大規模渦運動と結びつくクロス・ヘリシティ(速度=磁場相関)効果として乱流起電力に現れる.太陽の周期的活動を説明するため,クロス・ヘリシティ効果を組み入れた簡単なダイナモ・モデルを提案した.そこでは,磁場誘導方程式に加えて,乱流クロス・ヘリシティの発展も自己無撞着に解かれる.モデル方程式系の固有値解析によって,平衡周期解の存在が示された.解析により,磁場極性の反転は乱流クロス・ヘリシティの符号反転によって引き起こされることが確認された.
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