銀河系内に存在する拡散X線放射の起源を探るため、広い範囲にわたって鉄元素から放射される特性X線に注目した解析を行った。電離の進んでいない鉄からの6.4keV輝線、ヘリウム様イオンからの6.7 keV輝線、水素様イオンからの6.97 keV輝線の強度を求め、空間分布と等価幅を評価した。点源起原の候補となりうる白色矮星連星系やフレア星等の空間構造、輝線強度と比較し、銀河系内拡散X線放射の起源について検討した。系外銀河に付随する拡散X線放射の探査を行い、M101銀河に鉄輝線を伴う放射の存在を明らかにした。銀河系内の超新星残骸等、拡散X線放射をもつ天体の構造とスペクトルの解析を行った。
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