研究課題
25年度の7月中旬から8月始めにかけて行ったミリ波・サブミリ波帯などで分子輝線やダスト連続波で既に観測されている赤外線暗黒星雲の近赤外線偏光観測の続きとして、銀河系第1象限にある3天体の赤外線暗黒星雲を南アフリカ天文台サザランド観測所IRSF1.4m望遠鏡と近赤外線3色同時偏光装置を用いて観測した。天候にあまり恵まれず、また3天体の内2天体は複数視野で観測する必要があったたため、昨年より少ない数の天体しか観測することができなかった。これら天体が十分な高度に達する前の夕刻の時間帯で前年度3月に行った銀河系第4章象限の観測で観測領域が不足している暗黒星雲の観測も合わせて行った。24年度に観測が完了している赤外線暗黒星雲Serpens South分子雲のデータ処理が終了したので、5月フランスで開催された研究会(Astronomical Polarimetry 2014)でその結果の発表を行った。さらに、25年度に周辺部も含めて観測が完了している赤外線暗黒星雲M17SWexのデータ処理が終了したので、IRSF1.4m望遠鏡のコミュニティーの研究会であるIRSF勉強会で報告を行った。また、野辺山電波観測所で得られたSerpens SouthのCCS分子輝線の観測を私たちが明らかにした磁場構造と比較する研究にも参加した。その他に、昨年度の赤外線暗黒星雲の観測時に合わせて取得した小分子雲の近赤外線偏光データを学術論文として公表した。今後は、その他の赤外線暗黒星の観測データ処理を行うとともに上記2天体について学術論文として公表することを目指す。
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)
Astrophysical Journal
巻: 798 ページ: id. 60, 16 pp.
http://iopscience.iop.org/2041-8205/791/2/L23/pdf/apjl_791_2_23.pdf
Astrophysical Journal Letters
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