本研究課題は、ミリ波サブミリ波帯の分子スペクトル線広域サーベイ観測に基づいて、銀河系中心領域に潜む巨大星団(SSC)および中質量ブラックホール(IMBH)を検出しようとするものである。3年間の研究期間中にほぼ計画通りの大規模データが取得でき、絞り込んだターゲットの詳細な観測から、当初目的とした分子雲中に埋もれたSSCの検出および分子ガスの運動解析によるIMBH候補を発見するに至った。それらに加えて、銀河系中心核周円盤の化学組成の解明、「ぶたのしっぽ」分子雲の発見、超新星残骸W44分子衝撃波の伝搬速度の測定、特異電波源「宇宙竜巻」の形成過程の解明など、数多くの成果を挙げた。
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