研究課題/領域番号 |
24540287
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
千葉 剛 日本大学, 文理学部, 教授 (40324602)
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キーワード | 重力理論 / ダークエネルギー |
研究概要 |
重力定数 $G$ は、重力の強さを決める基本的な物理定数である。しかしながら近年、統一理論や重力理論の変更の可能性の観点から、その時間変化の可能性が考えられている。 他の3つの相互作用(電磁気力、弱い力、強い力)と比べて、重力は極端に弱く、長距離・大質量の場合に効果が顕著になる力である。星や宇宙の構造・進化においては重力が決定的に重要な役割を果たす。素粒子の統一理論の有力候補である弦理論を含む変更された重力理論では一般的に重力定数が変化しうる。そこで、様々な観測による基本定数の時間変化への制限が理論構築・棄却に大きな役割を果たしうる。 本年度は、弦理論を含むより一般的な重力理論であるスカラーテンソル理論における観測量について考察を行った。スカラーテンソル理論においては、作用においてリッチテンソルがスカラー場とnon-minimalに結合するが物質は計量とminimalに結合するJordan frameと、リッチテンソルとスカラー場が分離するが物質と計量はnon-minimalに結合するEinstein frame の2つの顕著な表示があり、両者は共形変換によって関係している。どの表示の観測量が物理的かという議論が古くからあった。しかしながら、研究代表者は両者の違いは単位系の取り方の違いだけであり、観測量には一切変更は生じないということを、宇宙論的な観測量に関して明らかにした。さらに、多成分スカラー場モデルにおけるスケーリング解の存在及びその安定性に関する完全な分類を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
重力定数の時間変化のみならず宇宙定数の時間変化の制限についても解析が進んだため。
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今後の研究の推進方策 |
予定通り、宇宙物理学的観測量を用いた物理定数の変化への制限を求めていく。
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次年度の研究費の使用計画 |
前倒し支払い請求を行ったため。 旅費および物品費等に使用していく。
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