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2014 年度 実績報告書

炭素不安定核ビームと陽子の散乱による核内陽子・中性子密度分布の分離測定

研究課題

研究課題/領域番号 24540306
研究機関大阪大学

研究代表者

坂口 治隆  大阪大学, 核物理研究センター, 協同研究員 (30025465)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード中間エネルギー陽子弾性散乱 / 原子核の陽子分布 / 原子核の中性子分布 / 不安定核陽子弾性散乱
研究実績の概要

陽子および中性子の密度分布抽出は、安定核では陽子散乱と電子散乱を併用することで可能になりつつあるものの、不安定核では電子散乱が未だ実用化されていないために、これまで不可能であった。本研究はこの状況を打破し、陽子散乱だけから初めて不安定核の陽子分布と中性子分布を独立に抽出し、不安定核物理を飛躍的に発展させる道筋を作ることを当面の目的とする。中間エネルギー陽子弾性散乱をエネルギーの大幅に異なる2点(例えば核子あたり200MeVと300MeV)で精密に測定することにより中性子密度分布だけでなく陽子密度分布まで抽出しようとするものである。その為には電子散乱実験データが存在する原子核で陽子エネルギー200MeVと300MeVで陽子弾性散乱を測定し、陽子弾性散乱実験だけから陽子分布、中性子分布を抽出し、得られた陽子分布を電子散乱から得られたものと比較することが重要である。その為の標的原子核として90,92,94Zrを選び偏極陽子ビームを用いて弾性散乱実験を遂行し測定に成功した。現在データ整理、解析中である。
また炭素12,13,14,16標的の陽子弾性散乱については安定核である12,13,16は300MeVでの測定は終了しておりデータ整理中である。14CについてはPACの了解は得られたものの、標的が放射性物質であるために安全対策、研究所での安全委員会での許可を待っている状態である。Zr アイソトープで陽子分布、中性子分布をどの程度独立に求められるかの結果次第になっているので、Zrの結果を出すべく全力を傾けている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Low-energy electric dipole resonance in 120Sn2015

    • 著者名/発表者名
      A.M.Krumbholtz, P.von Neumann, A.Tamii, H.Sakaguchi et al.
    • 雑誌名

      Physics Letters B

      巻: 744 ページ: 7-12

    • DOI

      10.1016/j.physletb.2015.03.023

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Simulation of beam optics for 12C+12C scattering of RCNP by using Monte Carlo method2014

    • 著者名/発表者名
      Wei-wei Qu, Gao-Long Zhang, I. Tanihata, H.Sakaguchi et al.
    • 雑誌名

      Chinese Physics C

      巻: 38 ページ: 116202(1-5)

    • DOI

      10.1088/1674-1137/38/11/116202

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Measurement of the 2H(p,n) Breakup Reaction at 170MeV and the Three-Nucleon Force Effects2014

    • 著者名/発表者名
      Y.Maeda, A.Tamii, H.Sakaguchi et al.
    • 雑誌名

      Few Body Systems

      巻: 55 ページ: 729-732

    • DOI

      10.1007/s00601-014-0868-5

    • 査読あり
  • [学会発表] 高強度不安定核ビーム用MWDCの開発2015

    • 著者名/発表者名
      松田洋平、銭廣十三、Wen Chao, 坂口治隆他
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      早稲田大学早稲田キャンパス
    • 年月日
      2015-03-21 – 2015-03-24

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公開日: 2016-06-01  

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