微小なジョセフソン接合(超伝導体のトンネル接合)を含む超伝導デバイスは、量子力学に従った動作をするので、量子コンピュータの構成要素である量子ビットとしての応用可能性の観点から注目されている。本研究では、微小ジョセフソン接合デバイスの一種である磁束量子ビットデバイスとそれの測定デバイスであるDC-SQUIDが強く結合した系に関して、量子状態のエネルギーとマイクロ波励起下での量子状態の時間変化を調べ、高次のサイドバンド遷移とよばれる現象を観測し、その起源を解明した。この現象を利用することでさまざまな応用につながる高度な量子状態操作が可能になると考えられる。
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