この課題における研究により、新超伝導体Cux(PbSe)5(Bi2Se3)6 [CPSBS]を発見した。この物質は新しい超伝導体であり、トポロジカル絶縁体の関連物質である(PbSe)5(Bi2Se3)6 にCuを電気化学的にインターカレートすることにより超伝導が発現する。このCPSBSは超伝導転移温度こそ約2.8 KとCuxBi2Se3の約3.7 Kに比べて低いものの、帯磁率・比熱で測定された超伝導体積分率は100%近くのものが得られ、50-60%にとどまるCuxBi2Se3に比べて超伝導特性が良い。以後、このCPSBSもトポロジカル超伝導体の候補物質としてさかんに研究されることが期待される。
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