トポロジカル絶縁体の電子構造を理論計算により研究した。トポロジカル絶縁体を特徴づけるのは金属的な表面局在状態である。本研究では、通常の薄膜近似ではなく、エムベッディッドGreen関数法を用いて半無限結晶表面を取り扱うことにより、Bi2Se3などトポロジカル絶縁体の表面エネルギーバンドを、密度汎関数法の範囲で第一原理から正確に計算した。またエムベッディングポテンシャルのギャップ中の振舞いから、結晶がトポロジカルに自明か非自明かを区別できることを見出した。平行して、電子間の反発力を取り入れたモデルハミルトニアンを用いて、トポロジカル絶縁体とMott絶縁体界面の電子構造を動的平均場理論により調べた。
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