Cu(001)表面の鏡像準位を1.601 eV と4.803 eVの2色のパルス光を用いた2光子光電子分光で測定し、時間遅延の性能評価を行った。測定システムの時間分解能を2 psと決定できた。ほぼ理論限界能の時間分解能を持つ測定システムを構築することができた。 構築したシステムを用いてCO吸着したCu(001)表面の時間分解非弾性光電子スペクトルを測定した。束縛回転モードの励起に対応するスペクトル成分を検出することができたが、スペクトル時間変化は見られなかった。ポンプ光による基板の励起が不十分で、脱離や拡散が引き起こされていない可能性がある。今後レーザー強度の向上を図りさらに実験を進めていく。
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