研究課題
多次元磁気相関の実現に向け、スピン密度の分布するπ共役系の拡張、およびπ共役平面の捻じれを利用した分子設計を行った。主な研究成果を以下に記す。(1)ビフェニルの2位にニトロニルニトロキシドラジカルを置換することで、ニトロニルニトロキシドラジカル平面と2つのベンゼン環の大きな捻じれを実現し、二本足梯子鎖を選択的に合成することに成功した。4位にハロゲン原子を置換することで、分子積層様式をわずかに変化させることに成功し、磁気相互の制御を行った。(2)フッ素置換基の導入によってπ共役平面のねじれを創出し、ビラジカル化することで、二次元蜂の巣格子を実現した。(3)フェルダジルラジカルのスピン密度が分布するフェニル基へのハロゲン置換により、一次元蜂の巣格子鎖間の磁気相関を実現し、二層構造の二次元蜂の巣格子の合成に成功した。これらの二次元磁気格子有機磁性体について、低温磁場中物性測定を行い、温度磁場相図を明らかにし、その磁気状態を考察した。
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