これまで超音波測定を実施する上で大きな制約となっていた結晶の試料サイズに関して、測定上の改善を有意に行い、より小さいサイズの試料(0.5 mm以下級の微小サイズ)に関しても従来通り高感度な測定を可能にした。具体的には、超音波信号を試料に入射する際、高周波電気信号を超音波信号に変換する圧電素子を、変換効率の損失を出来るだけ抑えた状態でより小さいサイズに微細加工し、更に厚みを薄くすることで200 MHz以上の周波数を容易に発生させることが可能となり、結晶中での超音波信号の直進性を増大させた点にある。この装置を用いて、大型単結晶育成が困難な興味深い物質について研究を行った。
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