粘性がなく、熱の発生がないマクロな流れのことを超流動と呼ぶ。超流動状態は遅い流れでは安定であり、ある限界速度(臨界速度と呼ぶ)を超えると、渦の生成を伴い崩壊することが知られている。安定あるいは準安定であった超流動状態が崩壊する様子は、安定な状態と不安定な状態がどのようにつながっているかを示す「地図」を得ることで見通しよく理解できる。地図における標高は今の場合各状態のエネルギーに対応し、その地図のことをエネルギーランドスケープと呼ぶ。超流動崩壊に関連したランドスケープがこれまでに知られていたものとは違うことを示したのが本研究の成果である。
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