無限および有限一次元空間上のボース粒子系の量子相関、およびそこから派生する様々な数理的問題に関して、量子転送行列法および厳密WKB法を組み合わせた解析法を構築し、厳密かつ定量的な結果を得た。特にボーズ系に連続極限で一致する高スピン模型に対してその相関関数を顕わに求め、その背後にあるリーマンのゼータ関数との非自明な対応を見い出した。またボーズ対称性を拡張した超対称性をもつ広い系に対して、その熱平衡状態を決定する熱力学的ベーテ仮設方程式の解を具体的に求める事に初めて成功した。これらの結果を異方的ハイゼンベルグ模型の動力学に応用し、平衡にいたる3つの時間領域の存在を予言した。
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