研究課題
基盤研究(C)
アルカリ金属流体中のプラズモン挙動について、流体保持用試料セルと非弾性X線散乱法を駆使することにより、実験的に明らかにした。主にルビジウムを対象として、励起エネルギーおよび線幅を精度よく測定し、これらの物理量の変化を観測した。低密度化の出発点となる融点近傍の液体状態におけるプラズモン挙動は、固体に比較して、より電子ガスに近い挙動を示すことが判明し、液体状態に着目することが電子ガスの物性を理解する上で有効であることを示した。さらに膨張アルカリ金属流体のプラズマ振動観測の要素技術を構築し、1000℃に至る高温領域における測定を実現し、膨張に伴う励起エネルギーの低下挙動を初めて観測した。
金属物性