スピン軌道相互作用を考慮した第一原理計算に基づいた結晶、表面の電子状態や磁性の解析手法を整備開発した。磁性体の結晶磁気異方性を軌道磁気モーメント行列(スピンで分解した2x2行列)で表現する2次摂動公式を導き、L10合金に適用した。また、空間反転対称性のない三方晶テルル、セレン結晶の電子構造を調べた。その結果、圧力下で絶縁体から金属に転移し、その過程でワイル半金属相が出現することがわかった。ブリルアンゾーンのH点の周りで針ねずみ状のスピンテクスチャーを持ち、圧力上昇とともにスピンの回転数が1回から2回に変化することがわかった。
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