分子が周囲の場の中に置かれた時の振る舞いを調べるための計算方法を模索し、アミロイドβでは幅広い初期構造を生成させるプログラムにより様々な準安定構造が出来ることを、単一分子の円二色性分光についてはその理論構築によりg値の分布に関する過去の実験結果がアーティファクトによるものであることを示した。さらに、周囲の環境の静電的な効果をより正確に考慮した反応中心での計算を可能にするため、フラグメント分子軌道法のFMO1(merged)法と多極子展開との組み合わせや、フラグメント分子軌道法におけるUHF法、UDFT法の導入などをおこなった。
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