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2012 年度 実施状況報告書

南大洋における混合拡散の直接観測

研究課題

研究課題/領域番号 24540475
研究種目

基盤研究(C)

研究機関独立行政法人海洋研究開発機構

研究代表者

勝又 勝郎  独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境変動領域, 主任研究員 (80450774)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード海洋大循環 / 鉛直混合 / 南大洋
研究概要

本プロジェクトにおけるもっとも重要な観測である、観測船「みらい」による南大洋の鉛直拡散係数の現場観測が行われた。「みらい」MR12-05 航海のレグ2(2012 年 11 月 28 日オークランド発 2013 年 1 月 4 日ホバート着)における東経 174 度に沿った観測線上で 6 本の投棄式乱流プロファイラが投入された。そのうち半数は海底まで達し海底境界層を含む乱流の鉛直プロファイルを得ている。またほとんどが深度 2500 m を越えるプロファイルを観測し表層境界層とその下部にある内部領域の間の活発な鉛直乱流を定量化した。現在、観測後の補正をメーカと協力して行なっている。
本観測により、いままで観測されていなかったニュージランド南部の南極環海流内部における鉛直乱流拡散係数のプロファイルが得られた。観測は亜南極前線、極前線、およびそれらの前線の間で行われており、前線と鉛直混合の関係、成層と鉛直混合の関係、海底地形と鉛直混合の関係などが検討可能となった。また、同時に行った高精度温度塩分プロファイラおよび降下式音響ドップラー流速プロファイラのデータも順調に得られており、現在航海後の補正を行なっている。観測された温度・塩分・流速に従来から用いられたパラメタリゼーションを用いて鉛直拡散を推定することが出来る。これと乱流プロファイラによるデータを比較してパラメタリゼーションを補正すれば、この南極環海流の強流域での鉛直拡散係数断面が得られる。
この結果と、来年度計画している中層フロートによる等密度面混合の結果をあわせて当初の計画通り南大洋の混合場を三次元的に把握したい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本プロジェクトの中心となるデータである南大洋現場観測乱流データが、ほぼ計画通りに観測されたため。欠測値はほぼ同時に観測された電気伝導度温度深度プロファイラからパラメタリゼーションによって推定可能である。

今後の研究の推進方策

鉛直混合の現場観測が終了し、次年度は水平混合(等密度面混合)の評価を行いたい。具体的には中層フロートのデータを用いて、約 1000 m における水平拡散係数の評価を行う。

次年度の研究費の使用計画

大量のフロートデータおよびシミュレーションモデルとの比較も検討している。そのためデータ保存のためのハードディスクを購入したい。

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公開日: 2014-07-24  

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