研究課題
研究計画では,①なぜ105 Maに西南日本で火成活動が開始されたか?②アダカイト,HMA,高Nb玄武岩,スペッサルタイトで特徴づけられる西南日本の105 Ma火成岩類は,どのような造構環境のもとで活動したか?③105 Ma頃のリソスフェア マントルはどの様な特性であったか?④白亜紀火成活動の変遷,フロントの移動,地球化学的な変化と沈み込み・付加過程,その他この時代の諸イベントとの関連は? を解決することをメインテーマとした.これに関して,Kiminami and Imaoka (2013)と Imaoka et al. (2014)の2論文では,以下の結論を導いた.(1) Tan-Lu断層以東の東アジアにおけるジュラ-白亜紀火成活動の時空分布,造構環境の検討結果から,前期ジュラ紀から中期ジュラ紀のある時期から沈み込むスラブは低角化を開始し,flat-slabが内陸側へ進行した. (2) 白亜紀最初期からはじまったflat -slab segmentの高角化(rollback)に伴い,火成活動が次第に海溝側に移動していった.そして,スラブのrollbackの進行段階で,アセノスフェアの上昇によってマントル中の減圧溶融やスラブ溶融が起こり,西南日本の105 Maのエピソディックなマグマ活動が起こった.(3)また,マントルゼノリスの年代や鉱物学的検討から,近畿地方の地下に105 Maの交代作用を受けたマントルを推定した.また、山口県の花崗岩体を例として、その年代,形成過程,およびプルトンの構築過程を解明した.
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 謝辞記載あり 7件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (7件)
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