研究課題/領域番号 |
24540503
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
兼子 尚知 独立行政法人産業技術総合研究所, 地質標本館, 主任研究員 (50356804)
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研究分担者 |
田澤 純一 新潟大学, 自然科学系, 名誉教授 (50108453)
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キーワード | 模式標本 / データベース / 古生代 / 腕足類 / 古生物 / 化石 |
研究概要 |
研究の第二年度にあたる平成25年度は,前年度に引き続き,日本における古生代腕足類化石の新種記載論文を調査し,そこから模式標本に係わる情報を抽出し,データ入力・修正を行った.これらの作業を進めるにあたり,研究代表者と分担者は,複数回にわたり打合せを実施し,経過情報を交換しながらデータの最適化を図った.すなわち,著者毎,論文毎に異なっていた語句の統一や古い地名の表記方法の改善を含めて,データの修正作業を進めた. 研究分担者は,当該模式標本が収蔵・保管されている機関(東北大学他)に赴いて実標本を直接観察し,論文から抽出した情報の吟味を行った.このような標本の再検討結果を,上記のデータ修正に随時適用した.また,研究分担者は,本データベースを作製・検討するために比較データとなる標本記載研究を実施し,論文を出版するとともに新たな新種記載を行い,データベースに採録する模式標本情報を追加した.研究代表者は,分担者から寄せられた再検討結果を元に,修正作業を行ってデータの最適化を進めるとともに,研究全体の進捗状況を把握し,計画に沿って進行するよう調整を行った.さらに,このような調査研究によって明らかとなった古生代腕足類模式標本の現状について,研究分担者とともに学会発表を行った. 以上のような作業を重ねた結果,必要なデータがほぼ完成した状態になった.研究の最終年度にあたる平成26年度においては,前年度までに作成したデータを加工し,論文原稿として完成し,投稿する予定としている.さらに,データをインターネットで公開する準備を進める.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
日本における古生代腕足類化石の新種記載論文の調査により,模式標本情報の抽出とデータ入力が順調に進んだ.研究分担者による実標本の再検討・再研究も予定通りに実施され,その結果を模式標本情報に反映し,論文毎に異なっていた語句の統一を含めて,データの修正作業を順調に進めることができた. 研究分担者が筆頭著者となり出版された論文において,新たに提唱された新種の模式標本のデータも随時追加した.また,本調査研究によって明らかとなった古生代腕足類模式標本の現状について,学会で発表をおこなった. 以上により,当該区分に該当すると評価した.
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今後の研究の推進方策 |
今年度前半にはデータ修正作業を完了し,日本古生物学会特別号に投稿するためのデータ加工及び原稿作成に取りかかる.これと平行して,データベースをインターネットで公開するための準備を行う.これらの作業を円滑・正確に進めるため,研究代表者と分担者は,適宜打合せを実施する.
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次年度の研究費の使用計画 |
最終年度は,論文原稿を整えたり,データをインターネット公開するために加工を施し,ソフトウェア開発を行うこととしている.データ加工のために人員を雇い入れて行う作業には高い正確性が必要であるため,雇用時間が増大することが予想された.また,ソフトウェア開発においても,当初の計画より高額となる可能性がわかった.これらの理由で,最終年度により多くの予算が必要となるため,当該助成金を生じせしめることとなった. データ加工のための人員雇用を年度前半から開始する予定としている.これまでに公開しているデータベースのソフトウェアを基礎として,データを追加・修正しやすい仕様に改めてプログラムを作成するために,ソフトウェアの開発を外注する予定である.研究代表者と分担者は,つくば市と新潟市間を相互に赴いて,データを高度化するための打合せを行う.
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