研究の最終年度にあたる平成26年度は,前年度までに引き続き,日本における古生代腕足類化石の新種記載論文から抽出した模式標本に係わる情報の入力と,データの確認・修正を行った.これらの作業を進めるにあたり,研究代表者と分担者は,複数回にわたり打合せを実施し,経過情報を交換しながらデータの最適化を図った.前年度までに行った,著者毎,論文毎に異なっていた語句の統一や,古い地名の表記方法の改善をさらに検討し,データの修正作業を進め,データの精度向上を図った. 研究分担者は,本データベースを作製・検討するために比較データとなる標本記載研究を実施し,日本地質学会(鹿児島大学)において学会発表を行った.また,論文3編に新たな新種記載を行い,データベースに採録する模式標本情報を追加した.研究代表者は,分担者から寄せられた再検討結果および新種記載情報を元に,データの追加・修正作業とデータの最適化を進めるとともに,研究全体の進捗状況を把握し,計画に沿って進行するよう調整を行った.さらに,データベース出版後にこれらのデータをインターネットで公開するためのプログラム改修を行った. 以上のような作業を重ねた結果,年度末までに必要なデータがほぼ完成した.平成27年度の前半に論文原稿として完成し,投稿・出版する予定としている.このデータベースを出版した後,関係学会(日本古生物学会)と協議し,これらのデータをインターネットで公開するための作業を進める.
|