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2014 年度 実績報告書

シリケイトメルトの混合エントロピーの実験的決定とその組成依存性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24540506
研究機関秋田大学

研究代表者

菅原 透  秋田大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40420492)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードマグマ / シリケイトメルト / 配置エントロピー / 熱容量 / 比熱
研究実績の概要

本年度はシリケイトメルトの配置エントロピーの温度依存性を反映する配置熱容量についての研究を行った.マグマ,スラグおよびガラス材料の一部は最大で20wt%に達するAl2O3を含むアルミノシリケイトメルトである.本年度は既報の熱容量測定データに我々がこれまでに行ってきた結果を加えて解析を行い,アルミノシリケイトメルトの配置熱容量の温度・組成依存性を一般化するとともに,多成分系メルトの熱容量計算への拡張を行った.
SiO2-Al2O3-MO (M=Mg, Ca, Sr, Ba, Na2, K2)系のメルトについて合計72組成の熱容量測定データをまとめ,Richet and Bottinga (1985)による酸化物の部分モル熱容量を用いてAl2O3の部分モル配置熱容量(CpConfAl2O3)を求めた.CpConfAl2O3と温度,組成の関係を検討し, CpConfAl2O3はM=Ca, Sr, Baのときには温度に依存しないこと,またメルトのSiO2量やNa2O/Al2O3比により変化し,特定の組成で極大値や極小値を示すことを見出した.これらの現象をNMR分光測定で報告されているメルト構造の観点で考察した.また,CpConfAl2O3を温度と組成の関数として定式化した.
新たに得られたCpConfAl2O3の計算モデルを酸化物の部分モル熱容量と組み合わせ,合成系メルトとマグマの熱容量を計算した.本研究のモデルによる計算結果はいずれの組成においても既報のモデルと比較して誤差が小さく,天然組成のマグマで報告されている温度に依存する熱容量の変化についても±2%以内の誤差で再現できた.本研究のモデルはマグマ,スラグ,ガラス材料などアルミノシリケイトメルトの熱容量計算のための一般式として幅広く応用することができると考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2015 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] アルミノケイ酸塩メルトの高温熱容量2015

    • 著者名/発表者名
      菅原 透
    • 学会等名
      日本セラミックス協会 2015年年会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2015-03-18 – 2015-03-20
  • [学会発表] SiO2-Al2O3-RO (R=Mg, Ca, Sr, Ba) 系メルトの高温熱容量2014

    • 著者名/発表者名
      菅原 透
    • 学会等名
      2014年地球惑星科学連合大会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2014-04-28 – 2014-05-02

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公開日: 2016-06-01  

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