本研究課題は、地球表層に普遍的に存在する鉱物ナノ粒子の特性を理解するために、最先端の高分解能電子顕微鏡を用いて原子スケールでナノ粒子の分析を行った。鉄酸化物、CeO2ナノ粒子のSTEM分析によって配位不飽和な表面原子が観察された。また、環境に普遍的に存在する微生物とナノ粒子の相互作用を調べ、biogenicがナノ粒子の特徴的な結晶構造、またナノ粒子が微生物の代謝に与える影響を微生物放出物の変化と内部タンパク質の発現によって解析した。さらに微生物放出物はナノ粒子の表面を覆うことで凝集挙動に影響を与え、表面電荷を中性にするにもかかわらず立体斥力の形成によって凝集を抑制することが明らかになった。
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