放射光X線と超音波速度測定装置を組み合わせ、焼結ダイヤモンドアンビルを2段目アンビルに使用して、下部マントル中部領域の圧力条件で(Mg0.8Fe0.2)O及び(Mg0.5Fe0.5)Oフェロペリクレイスの弾性波速度測定を行った。実験は大型放射光施設SPring-8に設置の川井型高圧発生装置を使用し圧力50GPaまで加圧した。 (Mg0.5Fe0.5)Oにおいて圧力40GPa以上で試料端面の超音波エコー強度に大きな変化が観測された。この変化は、約40GPaでの音響インピーダンスコントラストの変化、即ち鉄イオンのスピン転移による弾性率変化を示唆するものである。
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