今後の研究の推進方策 |
「現在までの達成度」で示した、ジェネリックコードの開発実装の遅れを取り戻すのが最大の焦点である。その実現のため、ALCF や SBU のグループとより緊密な連絡を取り合い、ジェネリックコードの完成を急ぐ予定である。同時に、独立に開発した特殊分子系のコードにより、いくつかの近共鳴領域での分極率算定の計算を行い、ガウシアン基底による算定法の問題点について具体的な調査を行う。また、実際に巨大系の計算で計算量のボトルネックになると予想される convolution 部分の解析を同時に進めていく。さらに MRMW を用いた near completeness 計算では、ヘルマンファインマン定理が満たされるため、分極率以外の計算においても多くの利便性が認められる。そのことに関する基本的な研究も同時に行っており、報告しているが(下記参照)、同様な応用計算も今後ともに行う予定である。 Hideo SEKINO, Akira MATSUMURA, Yukina YOKOI, Tetsuya KATO, Complete space quantum chemistry by Multiresolution Multiwavelet basis set, Int. J. Wavelets Multiresolut Inf. Process., 2013, 11(4), 1360008.
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