元素レベルでの分析を行う場合、イオン化の際に試料分子を壊さず分子量によって解析が行える質量分析法が有効である。マトリクス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI法)は操作・試料調整が圧倒的に簡易であるため、飛行時間型質量分析装置と組み合わせ、様々な分野における解析法として利用されている。しかしながら1)イオン化効率が低い2)低分子量試料への適用が困難3)測定できない分子がある、などといった問題点も同時に持っている。本研究ではこのような問題点を解消するため、典型的な有機マトリクス分子と構造を持つ分子との複合体の作成を行い、生理活性物質の網羅的測定法を提供するための研究を行った。
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