カーボンナノチューブ(CNT)分子線源を開発して気相分光を行い、孤立CNTの物性および反応性を解明すること、およびCNTを電子材料等に応用することを試み、その結果から気相および凝縮相中での電子移動反応についての統一的理解を得ることを目的とした。 分子線源設計のための予備実験を行い、気相分光用真空装置を設計・製作した。所期の実験結果はまだ得られていないが、CNT気相分光の基礎的準備を行うことができた。また、具体的応用として色素増感太陽電池(DSSC)のためのCNT電極を作成し、これを用いた電池の変換効率等を求めた。今後は気相分光を進展させ、凝縮相での結果とあわせて電子移動反応について考察する。
|