一つの炭素原子に4つのチオフェン環が結合したテトラ(2-チエニル)メタンを基本骨格とする三次元拡張型オリゴチオフェン類を自在に合成するため、テトラ(2-チエニル)メタンの4つのチオフェン環の5位に、ブロモ基が1つから3つ結合した誘導体をそれぞれ合成・単離した。これらの誘導体を鍵中間体として用いることによって、テトラ(2-チエニル)メタンを基盤とする、種々の非対称型の三次元拡張パイ電子系化合物を合成することが可能となった。その一つの例として、テトラ(2-チエニル)メタンの4つのチオフェン環の5位にさらにテトラチエニルメタンが結合したデンドリマー型の分子を合成した。
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