3つのppy配位子を有する6配位カルコゲノニウム塩の合成、単離を試み、対応するテルロニウム塩とセレノニウム塩の合成・単離に成功した。またそれらのX線結晶構造解析にも成功し、いずれもややひずんだ6配位、八面体構造で、facial体のみが生成していることを明らかにした。またそれぞれの化合物についてDFT計算を試み、いずれもHOMOで中心原子上に非共有電子対が存在していることが明らかとなった。これによりこれら化学種が[14-Ch-6]+(Ch = Se, Te)という、これまでにない大変珍しい化学種であることがわかった。さらに中心原子と窒素原子間の結合特性を詳細に見積もるため、AIM解析を行った。
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