種々のジメチルアリール白金-マンガン二核錯体(4,4'-R2bpy)Me2(p-XC6H4)Pt-Mn(CO)5において、白金上での還元的脱離により選択的にメチルマンガン錯体とメチルアリール白金錯体が生成した。この反応は可視光により促進され、これらの錯体におけるマンガンアニオン由来のHOMOからLUMOであるビピリジン上のπ*軌道への電子遷移に対応する極大吸収波長付近の可視光を照射した場合に最も反応が促進された。このことは、この反応が二核錯体のHOMOからLUMOへの分子内1電子遷移により生成した励起種を経て進行していることを強く示唆するものである。
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