脂肪族アルコールの直截的官能基化の検討を行った。RuHCl(CO)(PPh3)3触媒存在下、種々のカルボニル化合物とアルコールとの反応によりα位アルキル化が効率よく進行した。本反応は水素移動反応によるアルコールからアルデヒドの生成、アルドール縮合と続く水素移動反応により進行しているものと思われる。これらの反応においては窒素系配位子の添加が有効であった。また、RuHCl(CO)(PPh3)3は保護されたホモアリルアルコール類の選択的異性化反応にも有効であった。ホモアリルカーボネートとマロン酸エステルとの反応ではオレフィン異性化とアリル位アルキル化が連続的に進行した。
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