光反応性基とアミノ基を同時に有する種々の末端官能基化ポリマーを合成し,その鎖末端アミノ基とC8F17COOHとのイオン結合を形成した.C8F17基の表面濃度挙動によって,ポリマーフィルム最表面にはイオン結合性アミノ基が濃縮した.その後,UV照射による光反応性基の光二量化反応を引き起こすことで,フィルム表面にこれらの官能基を固定した.最後に,メタノール処理によりC8F17基を定量的に除去することで,アミノ基が濃縮したフィルム表面を形成した.光反応性基としてクマリン基を用いた場合,その可逆的な光二量化と開裂反応を利用することで,表面における分子運動性制御の可能性を見出した.
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