アゾール縮環型キノキサリン化合物の合成法および蛍光特性について系統的に検討した。3種類の合成法にて対称・非対称のキノキサリン誘導体が合成可能であることを見出した。溶液での蛍光評価から,窒素原子やベンゾ縮環構造を導入することでスペクトル形状や蛍光波長が大きく変化することを見出し,導入位置と蛍光特性の相関関係を明らかにした。凝集状態に対する検討により,アゾール環のC-H結合に由来する相互作用によって多様な結晶構造を形成し,蛍光能が失われず種々の色調を示すことを明らかにした。さらに,置換基を導入することで蛍光特性の補強や蛍光強度調整などの機能付与が可能であることを示した。
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