本研究においてはphoto-CELIV法と呼ばれる実験手法を用いて、トラップ密度関数を求める手法を新たに開発した。photo-CELIV法は、光パルスで注入された、ホッピング伝導を示す電荷キャリアの移動度の時間依存性、電場強度依存性を測定する手法として、従来提案された。多くの研究においては、トラップの存在を無視して有効モビリティを求めている。これに対して、われわれはこのテクニックをP3HT:PCBMからなる有機薄膜太陽電池のトラップ密度関数の決定に用いた。その結果、平均エネルギー0.087eVのガウシアン型トラップ密度関数を得ることに成功した。
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