本研究では、ゲストを強く捕捉するために複数個のシクロファンを集積したホストを分子設計した。クリック反応を利用してシクロファン5量体などのホストを合成した。これらシクロファン多量体は単量体と比較してゲスト捕捉能が飛躍的に向上することがわかった。さらに、外部刺激に応じてゲストに対する捕捉能が制御できる新規ホストとして、分子骨格内にジスルフィド結合を有するアニオン性ホストも開発した。このアニオン性ホストは抗がん剤 (ダウノルビシンなど) などをゲストとして取り込むことができること、さらに還元剤の添加によりシクロファン骨格が解裂しゲストを放出できることがわかった。
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