Cs+イオンとククルビトリル、カリックスアレーン、スルホランそれぞれとの結合について、これら大環状化合物の結晶構造を用いてDFT計算することにより調査した。ククルビトリルは、二つのCs+イオンと結合することができるカボチャの形の分子である。計算結果は、水和したCs+イオンのククルビトリルへの結合が弱いCs-OH2結合によって好まれることを示していた。カリックスアレーンへのCs+イオンの結合は、対イオンの重要性を示していた。スルホランを用いることの利点は、この分子が常温で液体であることである。さらに、硫酸塩やアンモニウムイオンと結合したCs+イオンを含むクラスターの構造についても研究した。
|