ラマン分光による定量分析法をもっと簡単に行うための装置の開発を行った。これまでの研究で基準試料に対する試料のラマン強度比は一定になることが見いだされている。しかし、この方法では基準物質を測定する必要があるので、基準物質を用いない定量法の開発を行った。レーザーを分波してパワーを測定することによりレーザーパワーに対する試料のラマン強度比(Rl)を測定することで定量を行った。この方法をダブルビームレーザーラマン定量法と名付けた。この方法では濃度が一定の試料のラマンスペクトルを測定するとレーザーパワーが変化してもRlが一定になることがわかった。また、Rlは試料濃度に対し非常に良い直線性が得られた。
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